2023/04/21 17:11
さて、まだまだしつこく、一撃必倒の打撃についてです。
フルコンタクト空手の創始者大山倍達さんは、”私の左下逆突き”で倒れなかったものはいなかった。”と本人の著書でも残されています(※ ”マス大山正一撃” p81)
あまりそれについて、取り立てて調べようとしない層には、突進してくる猛牛の頭蓋骨へ正拳での直突き一閃、いわゆる”ストレート”カウンターで、猛牛を仕留めたと思われるかもしれませんが
実際当時の映像で残っているのを見ると、牛を組み伏せた上で、手刀で角を折ったといのが実際のようです。(あと、生前のご本人の談では「牛は耳の後ろが弱点だ」と言われていたような記憶があります)
となると、正拳直突きの逆突き(突き手と前足が互い違い)による突きが、大山総裁の必殺拳ではなく、牛の耳の裏への回し打ちが、大山総裁の対牛の必殺拳だったのではないか?と思うわけです。(もちろん、正拳直突きも、常人離れをした威力だったとは思いますが・・・)
そして、対人間への必殺拳”左下逆突き”です。今残っている当時の写真や世界大会代表への直接指導でも、二の腕に(相手の?自分の?)「全体重を乗っけて、心臓までぶち抜く」勢いで、水月に斜め下からねじ込むような動画や写真が残っております。
正拳による直突きが強かったのは、間違いはないのですが、直突きですと、いくら瞬時に引き手を取ったとしても、相手をノックバックさせてしまい、その衝撃は分散されてしまいます。
その点、左の逆下突きは、相手の水月から、上に向かって斜めに刺さるような(※対象物に対して、垂直でなく、斜めに打ち込む方が威力があるマレな例???)突きであれば、相手は衝撃をのがすことができず、なおかつ、相手の体重が重ければ重いほど、空中に飛び上がるようなノックバックは発生しにくく、相手の体重を利用した突きと言えるのではないでしょうか。
実践において、”ボディーアッパー”は、相手の間合いにすっぽり入ってから、放つため、顔面ありのシチュエーションでは、必殺拳にまで練り上げることはかなり難しかったろうとは想像に難くありませんが、目突きなどで、相手を怯ませ、その瞬間に一気に間合いを詰めて、ボディーアッパーだったのではないか?などと思う次第です。
今も昔も歴史の長いボクサーに顔面パンチを当てるのは、難しかったろうと思います。大山総裁が真剣勝負でボクサーと戦ったとしたら、顔面へのフルパワーによる素手による突きによる決着ではなく、ボディアッパーで決着をつけてきたのではないかと考えるのであります。
ボディアッパーであれば、当たる瞬間に拳の小指と薬指に力を入れて、拳を相手にねじ込む動作も合点がいきますね。
みなさんどう思われますか?